結節性硬化症の (市販) 治療薬

結節性硬化症の (市販) 治療薬ごく最近まで、結節性硬化症（TSC) の根治に役立つ市販の治療薬はなかった。しかしながら、２０１０年１０月になって、「ノヴァーチス」市販の免疫抑制剤で、心臓移植などのために従来使用されていた「Afinitor」とか「Everolimus」とか呼ばれる「TOR」阻害剤が、TSCの治療薬として、初めて米国のFDA から使用許可が下りた。 http://en.wikipedia.org/wiki/Everolimus この薬がTSCの腫瘍 (特に, SEGA) を萎縮することが、イスラエルのグループにより、臨床テストで実証されたからである（１）。経口量は、成人の場合、毎日１０　mg である。ところが、一日の薬価は、欧米で約２万円（２００米ドル）。日本で買うと、５　mg　錠が一万３千円もする（ノバルティス　ファーマ）。 http://www.qlife.jp/meds/rx17381.html その上、この薬には、少なくとも２種の副作用がある。免疫能を抑制し、伝染病に感染しやすくなること、および血圧を高めることである。そこで、これらの副作用を軽減あるいは失くすために、次のような改良法が専門家の間で、示唆されている。まず、一日の経口量を半減して、５　mgにすると共に、「Ｂｉｏ　３０」などのプロポリスを併用することである。プロポリスは一般に免疫能を高めると共に、血圧を下げる作用がある。さらに、天然の抗生物質で、細菌やウイルスなどによる感染を予防する作用もなる。その上、ごく最近になって、TSC患者（子供）にしばしば発生する癲癇を抑制したり、認知能を高めたりする働きがあることが、臨床テストによって、観察されている。プロポリスは、「TOR」と呼ばれる発癌性キナーゼの活性化に必須な別のキナーゼ「PAK1」を特異的に抑える作用があるからである。幸いに、プロポリスには、副作用が（ほとんどの場合は）全くない。従って、「Afinitor」とプロポリスの併用で、副作用がずっと軽減されるばかりではなく、相乗作用によって、TSC腫瘍の増殖が効果的に抑えられる可能性がある。 http://charlie19420.blogspot.com 以下は私の個人的見解であるが、「Afinitor」（アフィニトル）はひどく高価で、しかも副作用があるので、その代わりに「Ｂｉｏ　３０」だけで治療する方法を勧めたい。というのは、この安価で (一日の薬価が百円程度！) かつ安全なプロポリスのみで、癲癇が治るし、学習能も回復しているからである。 (我々の治験期間が未だ短いので) 実際に脳内のＴＳＣ腫瘍の萎縮をＭＲＩで確かめる段階には至っていないが、薬理効果はハッキリ出ているので、腫瘍も小さくなっていると考えるのが妥当だからである。参考文献：　 1. Yalon, M. et al (2011). Regression of subependymal giant cell astrocytomas (SEGAs) with RAD001 (Everolimus) in TSC. Child's Nervous System, 27, 179-81. 文責: 丸田浩 (薬学博士) メール・アドレス: maruta19420@mac.com　Or julie8860@gmail.com

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Modify 2011. Jan. 15　第1.0版